年平均、万単位で閉店に追い込まれる

美容室が新しく開業すれば当然、新規開業の方へと顧客の足が持っていかれる。ただそれもあくまで一過性のものだ、回転してから1か月後、どれだけ流れた顧客を呼び戻せるかが勝負となる。ただその勝負が最初から吊り合わない場合もある。いくら技術が優れていて、人当たりもよく、納得の行く施術を毎回行ってくれる美容師がいる美容室だったとしても、最終的に顧客が判断するのは『値段』という問題だ。そしてこれまでの美容師業界を根底から覆す出来事として誕生したのが、1,000円均一カットを行う店舗の存在だ。

今では誰もがその店を利用しているだろう、理由はやはり値段が経済的にお手頃だということが一番大きく、最近では美容室を頻繁に利用する女性たちの中にも、簡単に前髪を整えるといった簡単な施術をしてもらいたい場合には足重に通っているという。一回の施術料が例えば5,000円(シャンプー・ブロー付き)と、一回1,000円(カットのみ)だった場合には色々考えても後者を選択する。

最近は増税もあって1,000円均一でなくなってきているが、それでも有利に変わりない。

美容室に行くとしても、やはり月1で通えるほど経済的に安定していないという状況もあるだろう。こうした市場が特徴化されているため、毎年平均して万単位の店舗が閉店となっている事実が生まれている。閉店していなくても苦しい店舗経営というところもあると思う。歯がゆい限りだが、これが現在美容師業界の40歳定年説を裏付けている紛れも無い事実だ。

安さを求めるか、品質を求めるか

最近では1,000円均一店がチェーン店化され、全国展開しているというケースはある。そうなると隣近所に突如として出来れば、近くて安いところに通うようになってもおかしいことは何もない。どうにかして流れを止めようと足掻いても、美容室を運営していく上で削れるところは限界が来てしまう。そうなると頼みの綱は技術的な面をいかに押し出していくかだ。

ただ最近筆者個人として、1,000円均一の店舗は良いのだが疑問視している側面も、少なからずある。その理由は先に紹介した体験が一番関係している。あの出来事のせいで、どうしても安い店舗へとヘアカットをしてもらおうという気分になれず、近所のまだ納得できるリーズナブルな美容室でカットをしてもらっている。正直な話、1,000円カット店ほど仕上がりが悪い可能性は抜きん出て高く、失敗もやむ無しと受け入れなくてはならない面もあるからだ。

すべての店舗に限った話ではないが、こうした安上がりな店では基本的にどれだけ顧客を担当したかもそうだが、業務で特に優先されているのは『施術開始から終了までの時間を計算している』を重視しているということにある。安いなりに品質もそこそこにしなければならないが、それは時間を掛けて成すではなく、手間暇を掛けないでいかに完成させるかといった、そんな部分が一番重点としておかれている。容認している人もいるだろう、だからこそ筆者もこうした店舗を利用する際は極端な話、あまり難しい施術は要求しない。ただそれでもこちらの要求に対してまるで通じず、暴挙に走ろうとしたという経験はさすがになかったが、世の中には色々な人がいるんだなぁと改めて痛感させられた。

既存の美容室が出来るのは、そんな値段に比例した施術しか出来ず、縛られた時間で失敗も込みで行うヘアカットをしなければならない店舗には出来ないことが、今後求められるだろう。値段に見合い、そして次も高いけど来たいと思えるようなスタイリングが出来れば、人気にも繋がる。40歳定年説という定義が出始めてもいるが、そうならないようするためにもいつまでも勉強をする身分であるという自覚を持って、実力を伸ばしていくだけの気概があれば何とかなるものだ。年を経るごとにプライドや自尊心といった物を抱いていくものだが、そういう自分の成長を妨げる物に縛られやすい年齢になるからこそ、こうした説が生まれたのかもしれない。

美容師を現在進行形で目指している人は多いだろう。職業として憧れを抱いて業界の門を叩く人もいるかと思うが、現実をどれだけ知っている人がいるかだ。憧れという言葉で括られたこの業界は一見華やかな印象を持っているように見えるが、真実ほど知りたくないものはない。ここではそんな美容師という業界について考察していくサイトとなっている。

一部巷で言われている

一時期、美容師業界でこんな定説が流れた事がある。深く業界に携わっていなかったため初耳だったが、実情などを加味するとあながち嘘でもないだろうと思えるものとなっている。どういうものかというと、美容師として活動する年齢は『40歳までが定年だという説』が出始めたことだ。通常、定年といえば60歳~65歳までと考えるのが普通となっている。それと比べたら20歳以上も年齢が離れているのはどうしてか。考えられる理由は色々あるが、技術的な面での不足というものではないだろう。

40歳まで現役で活躍している美容師という方もそれなりにいる、またそれだけ長い時間活動していたというならそれなりに評価を集め、さらには人気もあって、独立していたとしても一定の売上を記録していると分析できる。にも関わらず定年が40歳とはどうしてなのかというのは、やはりただただ増え続ける美容室・理容室の数だろう。